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パンデミック後も加速する東南アジアのデジタル化

新型コロナウイルスは東南アジアに多大な影響を与え、デジタル化を加速させました。パンデミック後における東南アジアの未来はどうなるでしょうか。

多くのアナリストが、東南アジアのデジタル化は今後数年間で進展すると予測していましたが、世界的なパンデミックがデジタル化をさらに加速させました。東南アジアは、多種多様な人々や、モバイルファーストな経済、ユニコーン企業群が混在するため、アジア太平洋だけにとどまらず、その他の地域におけるデジタル化の未来にも影響を与えるでしょう。

東南アジアにおけるインターネットの普及率は現在約70%となっており、2019年から11%増加しています。新規のインターネット利用者数は4,000万人増加し、2015年から2019年までの5年間の累計新規利用者数1億人と比較すると、大幅に増加していることがわかります。

インターネットを利用する人が増えるにつれ、新しいデジタルサービスの利用者も増えていきます。その結果、東南アジアのインターネット経済における2025年の流通取引総額(GMV)は、現在の3倍となる3,090億ドルになると予想されました。この予測された流通取引総額(GMV)は、2019年に予測された3,000億ドルを上回っています。

成長する東南アジアのオンライン分野:eコマース(電子商取引)は急成長

Source: gettyimagesbank

東南アジアのインターネット経済における5つの主要分野は、eコマース(電子商取引)、フードデリバリー、オンラインメディア、トラベル、そして金融サービスです。その中で、eコマースが2020年に最も大きな成長を遂げました。eコマースは、2019年と比べ620億ドル規模と63%の成長を見せています。

Googleは、TemasekおよびBain & Companyとの共同レポートで、パンデミックがデジタル化に与える影響を明らかにし、ロックダウンの開始以降、eコマース、フードデリバリーアプリ、オンラインメディアの利用が急増したことを発表しました。「新型コロナウイルスは、人々の日常生活を根本的に変えてしまった」と、Googleの東南アジア担当副社長であるStephanie Davis氏は言います。加えて「数年後に実現すると予測されていたデジタル化が前倒しされた。」と続けました。

様々な要因が東南アジア全土でのeコマースの成長を後押ししました。多くの伝統的な老舗企業が、消費者への直接販売(D2C)やオンライン決済のような、デジタルファーストの戦略を採り始めたのです。事業をオンライン化することで、販売目標を達成し、自宅で買い物をする消費者のストレスを軽減することができました。

閉鎖経済(外国との取引がなく国内取引のみの経済)と苦境に立たされている実店舗の経営環境下で現れた起業家をフォーブス誌は「パンデミック・プレナー」と呼びました。この時期の起業活動はオンラインに大きくシフトし、既存のオフラインビジネスは急速にオンライン戦略にとって変わられました。今日では様々なプラットフォームがあるため、それを利用して、新たなビジネスを構築することできるようになりました。その結果、日々の仕事に簡単に取り組めるようになっています。

デジタルサービスの認知度や信頼度が高まるにつれ、企業や消費者の行動、購買パターンにも変化が生じ、オンライン上でのやりとりが好まれるようになっていくでしょう。

eコマースが東南アジアのデジタルの未来をどのように活発にするか

Source: gettyimagesbank

東南アジアは、東南アジア以外の世界各国と同様に、パンデミック後の復興に向けて大きな課題に直面しています。しかし、デジタル化の加速により東南アジアは、多様性に富み、包括的なインターネット経済を構築する態勢が整っています。大手ECモールのShopee、Lazada、Tokopediaを筆頭に、6社のユニコーン企業がデジタル経済の発展を牽引しています。

Shopee、Lazada、Tokopediaは、東南アジアのオンライン小売販売総額の中で大きなシェアを占める三大ECモールです。Shopeeは、月間1億9,800万のサイト訪問者数で第1位。2位のLazadaは1億6,200万人となっています。どちらのECモールも東南アジア全域で運営されていますが、その人気は国によって異なります。

Shopeeは、東南アジア最大の経済圏であるインドネシアからのトラフィック(アクセス数)が29%を占めます。Lazadaのトラフィックのほとんどは、タイとフィリピンからのものです。インドネシア市場にほぼ限定されているTokopediaは、毎月7,300万のアクセスがあります。

iPrice Group、App Annie、SimilarWebの調査によると、2019年にShopeeがLazadaを抜いて東南アジアの主要オンラインショッピングアプリとなりました。Shopeeは、1年を通して17.6億ドル相当の12億件の注文があります。Shopeeを傘下に置くSHEグループは、ゲームやライドシェアからeコマースやデジタル決済まで、多くの人に使われるサービスを提供している会社となりました。

東南アジアにおけるeコマースの需要は、ロックダウンが緩和され、経済が再開されても、将来的には増加することが予想されています。企業も消費者も、より一層オンラインでの活動に積極的になっているのです。Bain & Companyの調査によると、東南アジアの消費者の83%が、ロックダウンによる制限が解除された後もオンラインでの買い物を続ける可能性が高いと答えています。また、消費者の30%がオンラインショッピングでの支出を増やしており、特に必需品の販売もオンラインに移行していることが、この調査でわかりました。

Cafe24、東南アジアのインターネット経済の成長をサポート

起業家やスタートアップ、その他企業は、Cafe24を通して、オンライン上でのプレゼンスを築き、向上できるでしょう。Cafe24は、D2Cブランドの自社サイトを開設、運営、成長させるために、システムや技術、アプリ、その他のツールにアクセスできるワンストップサービスを提供しています。さらに、Cafe24のサービスは無料で利用できるので、「パンデミック・プレナー」たちがすぐにビジネスを始められ、売上を立てられます。

Cafe24は、ベトナムとフィリピンにも販売対応をしました。この地域のモバイルファーストの経済性を理解し、小売事業者がモバイルでD2Cブランドのネットショップを運営できるようにツールとサービスを提供しています。また、Cafe24の多店舗管理システムは、ECモールであるShopeeやLazadaとの連携が可能です。これにより、フィリピン、インドネシア、タイ、シンガポール、マレーシアののべ6億6,000万人の消費者にダイレクトに販売することができるようになりました。

Cafe24は、Facebookと連携し、オンライン起業の参入障壁をさらに低くすることを目指しています。D2Cブランドの自社サイトを世界最大のマーケティングチャネルであるFacebookやInstagramと連携できるようにFacebookショップのリアルタイム統合サービスを展開しました。また、Cafe24は、パンデミック渦中のビジネス拡大を支援するため、バーチャルリテールエキスポ”Re-Imagine Retail by Facebook Philippines”に参加しています。今後もFacebook社と協力して、東南アジアにおけるビジネスの発展とオンラインでの成長を、誰もが使いやすい形で、時代の先を行き続けていけるよう取り組んでまいります。

Cafe24は、小売事業者がオンラインビジネスを簡単にスタートできるよう、そして世界中の消費者と繋がれるよう、ツールとサービスを適切に組み合わせて提供していきます。

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