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革新的なコマースを導く新技術として浮上した AR

ますます変化していくEC市場は、技術の進歩と密接につながっています。モバイルに続きECのトレンドを作る代表的な技術はなんでしょうか?

ARを組み合わせたコマースの事例

Source: Gettyimagesbank

新しい技術の登場は革新へと繋がり、供給者と消費者の動きに大きな影響を及ぼします。専門家は、新しいECのトレンドを作る代表的な技術として、拡張現実(AR)とバーチャル・リアリティ(VR)を挙げています。
ARは、実際に存在する環境に仮想の物体や情報を重ね合わせて、まるで現実世界に存在するかのように視覚させるコンピュータグラフィックス技術です。AR技術がコマースと結合すると、オンラインショッピングでも、実店舗でしかできないショッピング体験を提供することができます。

例えば、洋服を購入する前にARで試着したり、化粧品を購入する前に自分に似合う色なのかバーチャルで試すことができます。
AR技術の進歩は、モバイルプラットフォームの発展と共に歩んできました。GoogleとAppleはAndroidとiOSでARアプリケーション開発が可能なAPIをシステム上で提供しています。Googleは「ARコア(AR Core)」、アップルは「ARキット(AR Kit)」というサービス名です。現在フェイスブックもARに高い関心を示しています。
コマースとARの組み合わせは、未来の話ではありません。すでに多くの企業がARとコマースを組み合わせたサービスをリリースしています。いくつかの事例を紹介します。

  • イケア(IKEA):イケアは、実際に居住するリビングや部屋にイケアで販売している家具を試し置きできるARアプリ「イケアプレイス」を提供しています。家具を購入する前に、ユーザーはさまざまな色や形の家具を3Dで配置してお気に入りの製品を見つけることができます。
  • コンバース(CONVERSE):スニーカーの代表的なブランドであるコンバースは「コンバースサンプラー」アプリを通じて消費者がバーチャルスニーカーの試し履きができ、その姿をSNSで共有、メッセージ送信することができます。これは、製品を購入する前に知人に同意を求めたい消費者のニーズに応えるものです。
  • セフォラ(Sephora):フランスの化粧品会社であるセフォラは、店舗にARミラーを設置しています。この鏡に顔を映せば、顧客が試供品を試さなくとも、セフォラで販売しているすべての色のアイシャドウを試すことができます。また、セフォラの「バーチャルアーティスト」というモバイルアプリを通じて、リップスティック、アイシャドウ、アイライナーなど化粧品をバーチャルで試すことができます。

D2CストアとARの出会い

Source: Gettyimagesbank

大手企業だけでなく、スモールビジネスが作ったD2CストアもARを活用したサービスを提供することができます。Cafe24 Storeでは、このような機能を搭載したアプリを提供しています。

Deepixel(ディープピクセル)は、仮想試着ソリューション「スタイルAR」をCafe24 Storeを通じて提供しています。スタイルARは、ジュエリーをネットで購入する前に、バーチャル試着ができるサービスです。ECサイトにアクセスするユーザは、複数の製品をバーチャルで着用して、自分の顔型や肌の色に似合っているかどうか、実際のサイズはどうかを簡単に確認できます。

自分によく似合う製品を提案してもらうこともできます。ARは、デバイスの発展とともにさらに加速するとされています。今は、スマートフォンのカメラに映せば、仮想グラフィックが表示されるレベルですが、今後の技術発展でARグラスのようなデバイスが、新しいコンピューティング・プラットフォームになる可能性もあります。ARグラスはメガネを通じて、各種の情報や画像が提供されているデバイスで、現実と仮想をシームレスに融合します。

市場調査会社IDCによると、ARガラス市場が2021年を基点に急拡大するとの見通しを示していて、2023年には、461億5000万ドル(約55兆4000億ウォン)に達すると予想しています。

今年の初めFacebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が投稿した内容で「1990年代の技術プラットフォームはデスクトップコンピュータであり、2000年代にはWeb、2010年代は携帯電話であった。これからも依然として携帯電話は重要だが、2020年代のある時点になるとARグラスが私たちと技術の関係を再定義することになるだろう」と述べています。

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