ショッパーテイメントとは?
「ショッパーテイメント」とは、オンラインショッピングにおける顧客体験にエンターテイメント要素を取り入れ、顧客との結びつきを高めつつ、売上を向上させることです。
「ショッパーテイメント」について
ショッパーテイメントとは、ショッピングとエンターテイメントをかけあわせた言葉です。これは、オンラインショッピングの双方向性を重視する、ECのトレンドです。ショッパーテイメントにより、ブランドは、顧客のニーズに応じ、斬新で没入感のある体験を提供します。そして、顧客とつながり、興味を惹き、買い物を楽しんでもらい、できれば優良顧客になってもらうことを目的としています。
ショッパーテイメントにはさまざまな方法があります。たとえば、ライブストリーミングとインフルエンサーマーケティングを融合させ、顧客の購買意欲を高める「ライブコマース」。また、独自の没入感ある体験により、顧客が商品の価値を納得できる「AR(拡張現実)」。さらに、ゲーム以外の概念にゲームの仕組みを導入する「ゲーミフィケーション」など。これらは、顧客との結びつきを意地し、ブランド・ロイヤリティを高める効果的な手法です。
EC市場では、顧客につねに新鮮な体験を提供するために、ショッパーテイメントのいずれかの手法、あるいは複数の手法を組み合わせて活用されています。たとえば、Amazonでは、ライブコマーサービス「Amazon Live」や、AR対応ツール「Room Decorator」を提供。中国では、アリババ傘下のタオバオがライブコマースサービス「タオバオライブ」で成功を収め、JD.comはストリーミングサイト「Kuaishou」と提携してライブコマースを展開しています。一方、東南アジアの大手マーケットプレイスである「Shopee」と「Lazada」は、それぞれのアプリで、クーポン券や割引、アプリ内のウォレットクレジットを報酬とするゲーミフィケーションや、ライブストリームを活用しています。
SNSも、ショッパーテイメントのトレンドに乗っています。TikTokは、短尺動画の魅力を活かすために、新しいECツールや機能に多額の投資を行い、成功を収めてきました。それを示しているのが「#TikTokMadeMeBuyIt」というハッシュタグです。これは、TikTokで知った商品を他のユーザーにおすすめするハッシュタグで、50億回以上の再生回数を記録しています。
また、Facebookの運営会社であるMeta社は、Facebook上に簡単にオンラインショップを開設できる「Facebookショップ」の統合に加え、ライブコマースや短尺動画の機能をInstagramに導入しました。その取り組みのほとんどは、コンテンツクリエーターやインフルエンサーに狙いを定めたものです。
起業家にとってショッパーテイメントが不可欠な理由
ECやSNSのプラットフォームの動きを見ると、ショッパーテインメントのトレンドは今後も継続し、世界中のブランドの成功に大きく貢献していくものと思われます。
ショッピングモールやアウトレットでの買い物は楽しいものでそういった場所と比較すると、ECはより多くの商品を購入できますが、楽しさではまだ劣ります。実店舗での買い物の楽しさに追いつくには、多くのテクノロジーが必要になるでしょう。
実際、ショッパーテイメントは、オンラインショッピングの単調さをなくし、より魅力的なものにしてくれます。ある2つの調査では、いずれの調査でも、消費者の3分の1は、購入して良かったと思いたい、購入過程を楽しみたいと考えていることがわかりました。ショッパーテインメントは、そういった消費者のニーズに応え、競合他社に差をつけ、CVRの向上にも役立ちます。
もう一つ、ショッパーテインメントの重要な利点として、ターゲットとする顧客層との関係性を築くことがあげられます。ショッパーテインメントの目的は、顧客の興味を惹き、特定のブランドとのつながりを維持することです。それは、ライブストリームを見たり、アプリ内のゲームで遊んだり、商品をより長く閲覧してもらうことで実現できます。
ショッパーテインメントは、顧客のロイヤリティを高め、LTVを最適化するための基本となります。ゲーミフィケーションやエンターテインメント・メディアを通じたエンゲージメントは、再購入意向に影響を与えるという研究結果もあります。
ショッパーテイメントは、顧客の嗜好・行動に関する貴重な情報源にもなるので、起業家にも欠かせません。特にD2C(Direct to Consumer)企業は、自社のWebサイトにおける顧客の滞留時間、再購入率、平均注文額などのデータを収集・分析することで、ECに限らず、シームレスなオムニチャネル体験を顧客に提供できます。
Cafe24はショッパーテイメントを通じD2Cブランドを成功に導く
Cafe24のエコシステムを利用するD2C企業は、ショッパーテインメントから得られる利益を最大化できる環境にあります。Cafe24 Storeでは、顧客の購買行動に合わせてエンターテインメント要素を導入でき、オンラインショッピング体験を向上できるアプリが用意されています。
たとえば、Cafe24のライブコマースサービス。このサービスを利用すると、スマートフォンからライブストリームを設定し、Cafe24のストアフロントで商品やプロモーションをリアルタイムに同期できます。ARに関しては、「StyleAR」と「Lololooks」がおすすめです。どちらのアプリも、サングラスから帽子まで、さまざまなアイテムを仮想的に試着できます。また、ゲーミフィケーションによりエンゲージメントへ影響を与えたいという場合は、「Gamekiki」と「ADMerce」が用意されています。
さらに、Cafe24は、TikTokとFacebookのパートナーとなっており、これらのSNSで提供されているECやショッパーテイメントの新機能を利用できます。これらのパートナーシップは、到達できる顧客層を広げ、自国以外の顧客層の拡大にも貢献しています。これらのアプリやパートナーとの連携は、すべてのオンライン起業家に対してグローバルな舞台での成功を支援するという、Cafe24のコミットメントを表すものです。