アプリのユーザー体験による新たなモバイルのストアフロント
消費者が、モバイルデバイスを通じてインターネットを利用するようになったため、アプリはeコマースブランドの主なデジタル戦略になりました。
パンデミックにより、巣ごもり消費や非対面環境が加速化したため、インターネットとモバイルの利用が増えています。 2021年1月までに、約46.6億人がインターネットを利用し、そのほとんどがモバイルからです。モバイルユーザーの増加に伴い、アプリの利用率も毎年増加しています。モバイルでインターネットを利用している時間の内、平均すると88%がアプリに費やされているのです。アプリ体験に対する消費者の声は、デジタルeコマース戦略の重要な懸案事項になりました。アプリ環境でストアフロントを作成することは、ビジネスの成長と成功には欠かせません。ただし、自社ブランドのネイティブアプリを開発するには、かなりの時間と労力が必要です。
事業者がその過程で負担する追加費用は言うまでもありません。また、アプリをユーザーにダウンロードしてもらって、利用してもらうためのマーケティング施策も必要になってきます。開発に多額の予算をかけられない中小企業(SMB)には、ブラウザでアプリのようなユーザー体験を提供するモバイルソリューションがあります。
モバイルでアプリ同様の体験を提供するPWA
世界中のウェブトラフィックの約55%をモバイルが占めています。ただし、モバイル経由で発生するコンバージョンはデスクトップと比較して半分未満です。優れた購買体験を提供することで、小売事業者は顧客との関わりを深め、オンサイトで購入を促進することができます。
プログレッシブウェブアプリ(PWA)は、モバイルのウェブブラウザ上で、アプリのようなユーザー体験を提供することで、高いエンゲージメントを実現し、新しいユーザー層を獲得します。このWeb機能はサイトに、以下のネイティブアプリの外観と動作を提供します。
- リッチなユーザー体験: PWAは、ネイティブアプリケーションと同様に、高速で信頼性の高い環境をもたらします。これらのページは、インターネット接続に関係なく、即座に読み込まれます。また、ユーザーのクエリや入力に即座に応答します。
- アプリのような外観: PWAページは、読み込まれるとアプリのように見えます。全体的なユーザーインターフェースは、ビジネスのブランドを前面と中央に配置し、ビジネスのロゴや製品のヒーロー画像などの要素を強調する合理化されたデザインになっています。
- ホーム画面のアクセシビリティ:ユーザーは、通常のモバイルアプリと同じように見えるショートカットアイコンをデバイスのホーム画面に作成できます。PWAを利用したWebページから[ホーム画面に追加]ボタンを選択して、ショートカットアイコンを作成できます。アプリストアにアクセスし、アプリを検索してダウンロードするという面倒なプロセスを省くことができます。また、ブラウザを開いてブランド名を入力し、ユーザーがサイトにアクセスするたびにブラウザが読み込まれるのを待つ必要もありません。
- プッシュ通知: PWAサイトは、モバイルブラウザを閉じていても、ホーム画面に表示されるアラートを送信することで、ユーザーを惹きつけることができます。
PWAは、eコマースの分野で重要な役割を果たしてきました。アプリのようなデザインや機能などを通じて、ユーザー体験を向上させることで、オンラインストアのコンバージョン率を高めることができます。アリババと英国の衣料品ブランドGeorge.comは、PWAを採用した後、それぞれモバイルのコンバージョン率が76%と、採用前から31%増加しました。PWAを導入した大手企業の多くが、ユーザーエンゲージメントの大幅な向上を報告しています。スターバックスは、画像とアニメーションを使用したPWAソリューションを立ち上げた後、デイリーのアクティブユーザーが2倍に増加したそうです。
Cafe24のPWAサービスであるSmartWeb Appは、モバイルの顧客に応答性と合理化されたユーザー体験を提供します。アリババのような大手ecモールは、出店者にプラットフォームのPWAソリューションへのアクセスを許可しています。しかし、Cafe24はSmartWeb Appをワンクリックで、中小企業(SMB)に直接提供します。
小売事業者は、オンラインストアの管理ページで[有効にする]ボタンをクリックして、Direct-to-Consumer(DTC)WebストアのPWAバージョンを作成できます。このストアフロントは、追加費用なしでモバイル用に最適化されており、設定の際にコーディングの知識は必要ありません。また、Smart Web Appは自動でアップデートされます。
SNSでアプリ体験を提供するFacebookショップ
Statistaによると、ほとんどの人はSNSやチャットアプリに時間を費やしています。 FacebookとInstagramだけでも、1日の推定平均滞在時間はそれぞれ37分と29分です。これは、SNSが既存および潜在的な顧客にリーチするための優れたチャネルであることを示しています。
Facebookショップを利用すると、企業はFacebookとInstagramにオンラインストアを開設することができます。Facebookショップは、小売事業者がSNS上にビジネスを最適に表現することを可能にします。ユーザーはSNS上にあるブランドのオンラインストアをクリックして、ブランドイメージと個性に合わせてカスタマイズされたモバイルストアを閲覧できます。 SNS上にあるオンラインストアから、商品を簡単に検索したり、保存できたりするので、後で見直すことが可能です。色やサイズなどの商品に関する詳細情報や、似たようなおすすめ商品を確認することができます。
また、日付、価格、割引、在庫などの条件で検索することも可能です。Webストアで商品の詳細を確認するために、別のモバイルブラウザを開く必要がないため、SNSでのユーザーの行動が妨げられることはありません。しかし、Facebookショップの最大の特徴は、FacebookとInstagramのプラットフォーム間で統合されたショッピングカートです。ユーザーは、FacebookやInstagramを利用している最中に、カートに商品を入れることができます。フィードをスクロールしたり、ストーリーを閲覧したり、ページやプロフィールにアクセスしたりするときに商品を購入できるため、SNSでの買い物が容易です。
Facebookショップは無料で利用できるため、あらゆる規模の企業が自社の商品やコンテンツを紹介しやすいです。 Cafe24を利用している中小企業(SMB)や起業家は、Facebookショップを通じて、積極的にSNSを利用している2億5000万人以上のユーザーと交流することができるので、より多くの売り上げを伸ばすことができます。小売事業者は、D2Cストアの管理ページから直接FacebookやInstagramのストアフロントを設定・管理できます。リアルタイムのシステムデータ統合により、オンラインストアの更新が同期され、すぐにFacebookショップに反映されます。さらに、ライブショッピング、商品タグ、コレクションなどの新しいeコマース機能が利用可能になり次第、統合してくれます。
アプリベースのストアフロントを世界に
モバイルでのショッピングを容易にするデジタルソリューションの台頭は、グローバルなモバイルeコマースの時代の到来を告げています。モバイルショッピングは、2021年に3.5兆ドル、つまり全世界のeコマース売上高の72.9%に達すると予想されています。 世界におけるモバイルショッピングの普及率は2020年に55.4%増加しています。急成長している市場のトップ10はいずれもアジアで、インドネシア・タイ・フィリピン・マレーシア・中国・台湾・ベトナム・韓国は、世界の普及率よりも速く、モバイルを介したオンライン購入に急速に進んでいます。一方、2020年のショッピングアプリとeコマースアプリのダウンロード数は、それぞれ18.7%と20.3%増加しており、 アプリ内でのオンラインショッピングへの需要が高まっていることがわかります。
さまざまな地域でのモバイルeコマースの迅速な普及は、モバイルおよびアプリベースのソリューションを活用した戦略を構築する必要性があることを示唆しています。ストアフロントでアプリ内およびアプリのような機能を使用することで、モバイルユーザーにとって便利で使い慣れた購買体験を提供できます。これにより、企業は世界中の既存および新興のモバイル市場に簡単に参入できるようになります。
Cafe24は、モバイルアプリの成長傾向を認識しています。小売事業者がネイティブアプリのようなユーザー体験を提供できるソリューションを、さまざまな方法で提供しています。 PWAを利用することで、小売事業者はモバイルのeコマースサイトを、ネイティブアプリの環境を再現した合理化されたページに変換することができます。これにより、世界中の69.5億人のモバイルユーザーのデバイスへの誘導、そして互換性が保証されます。一方、Facebookショップを通じて、小売事業者は世界中にいる33億人のFacebook利用者にリーチできます。ユーザーがアプリを離れたり、SNSの閲覧を中断したりすることなく、商品やコンテンツを顧客に提供することができます。
Cafe24は、最先端のeコマースサービスプロバイダーやプラットフォームと提携することにより、これらすべてを行うことができます。 Cafe24は、パートナー企業と協力して、新しいテクノロジーをいち早く採用し、それらをD2Cストアが必要とするサービスやツールに変えています。小売事業者は、Cafe24のネットワーク効果を活用することで、販売およびマーケティングチャネルを拡大し、スマートフォンやタブレットが多用される市場に最適化された機能を提供できます。