ドロップシッピングは、事業者がサードパーティのサプライヤーから商品を販売できるようにするeコマースビジネスモデルです。
ドロップシッピングの機能
独自の商品開発を行う代わりに、サードパーティが提供する商品を確認し、契約を結び、販売を開始することができます。このモデルでは、在庫維持、倉庫の確保、出荷処理をせずとも、ビジネス展開が可能になります。顧客が商品を購入すると、事業者はサプライヤーに通知し、サプライヤーは注文の処理と発送を行います。
従来の小売モデルよりも低リスクでビジネスができるドロップシッピングは、事業者が顧客の好みを理解し、低コストで始められる方法でもあります。顧客ニーズを予測することで、ニーズに合わせた商品を提供したりもしくは商品の除外も可能となります。
事業者はネットショップの構築、集客のためのマーケティング戦略、顧客サービスの向上に向けた顧客指向を重視する傾向があります。
ドロップシッピングの台頭
ドロップシッピングの人気は徐々に高まっていて、ネットショップの33%ほどがこのモデルに基づいています。
理由は以下の通りです。
- 事業者は企業間取引(B2B)オンラインマーケットプレイスを通して、便利に商品を調達することができます。
- Alibaba.com、Amazon Business、X-Cartなど、いくつかのグローバルB2B ECモールがあります。2019年のB2B小売の市場価値はB2C小売に比べ6倍の12.2兆ドルに相当します。
- 事業者はわずかな予算でもデジタルマーケティングやソーシャルメディアを利用して集客することができます。
- 多くの事業者は、FacebookやInstagramなどソーシャルメディアプラットフォームを通した広告を活用し、最小限の労力で何百万人にもおよぶ潜在顧客にアプローチできます。
- 事業者はインフルエンサーマーケティングを活用することで、顧客をドロップシッピングビジネスに効果的に誘導できます。Digital Marketing Instituteは、消費者の49%が購入を決定する際にインフルエンサーの推奨を参考にしていると指摘しています。昨今、企業やマーケティング担当はブランド認知度向上と顧客獲得のため、インフルエンサーを活用した広告の可能性に注目しています。
ドロップシッピングは持続可能なモデル?
ドロップシッピングは、限られた資本でビジネスを飛躍させたい起業初心者にとって、優れたモデルとなる可能性があります。一方で、持続可能なビジネス戦略を構築しようとする事業者にとっては、それほど魅力的ではありません。
- 低マージン:多くの事業者が同じサプライヤーを通じて販売するため、複数のショップが同じ商品を扱うケースがあります。これは価格競争に繋がり、長期的にはマージンを下げることを余儀なくされる可能性があります。
- 配送:サードパーティサプライヤーの在庫は毎日変動するため、配送遅延が生じることがあります。
- カスタマーサービス: 不良品、配送遅延、配送ミスなどサプライヤーにミスがあった際には事業者が対処する必要があります。
ドロップシッピングを行う多くの事業者は、最終的にビジネスモデルをシフトして自社商品を調達しています。越境ECプラットフォームCafe24では、ネットショップ構築や商品調達から発送までワンストップでサービスを提供することにより、EC事業者のオンラインビジネスでの成長をサポートします。