越境ECとは貿易政策が異なる国にいる顧客に商品を販売することです。
国境を越えた顧客へのアプローチ
世界的に買い物の選択肢としてeコマースが普及するにつれ、国境を越えた買い物をする消費者も増えています。Digital Commerce360社の調査によると、2020年、世界の越境ECの売上高は前年比で21%増加しました。さらに、決済代行会社のWorldpay社の報告によると、世界のオンラインショッピング利用者の55%が他の国の商品を購入したことがあるといいます。
越境EC市場の成長は、人々の在宅時間が長くなったことも影響していると考えられます。eコマースにより、消費者はいつもの店以外でも買い物ができるようになりました。特に近所の店以外も選択できるのは大きなことです。出荷遅延や在庫切れは、消費者に他の店舗を選ばせる大きな理由になります。今やそれが海外の店舗であっても選ばれるようになっています。越境ECは、一般的に、その国・地域では入手できない商品やサービスの需要がある場合に成り立ちます。消費者は、魅力的な提案であれば国境を越えてでも購入します。
一方、eコマースのソリューションやプラットフォームは、業界の成長とともに数を増やしつづけています。それらの技術は、世界のあらゆる場所で、事業者と顧客のより直接的な取引を可能にしています。シームレスなeコマースを実現する技術革新は、クロスボーダーな取引を望む人々に対して、市場への参入ハードルを低くしています。
継続的な成長が見込まれる越境販売
eコマースは決して一過性のトレンドではありません。ここ数年の間にオンラインで買い物をするようになった顧客の多くは、今後もオンラインを利用して買い物をし続けるでしょう。世界中の多くの商品において、eコマースは主流の販売形態であり続けるはずです。それに伴い、越境ECの利用割合も増加するという、いくつかの予測があります。
越境ECは、事業者にとって次のようなメリットがあります。
・グローバル展開とブランド認知の向上:越境ECの大きな利点のひとつが、ブランドと商品を世界に向けて販売できることです。事業者は、国にとらわれずに成長市場に参入し、自社の商品が最も適している地域に向けて販売を行うことができます。海外の新たな市場で製品を販売することで、結果的に、ターゲット層の視点からブランドのイメージを高めることができます。
・継続的な成長:世界各国の複数の市場を取引の対象としているブランドは、特定の経済圏に縛られません。ある地域の政策や経済環境が急に変化した場合、事業者はその地域で予定していたキャンペーンやオペレーションを他の地域に柔軟に変更できます。
・顧客との直接取引、新規開拓、収益の増加:越境ECにより、従来海外で商品を販売するために必要だった中間業者や流通業者を省略できます。事業者が世界中の顧客に直接アクセスできるようになるのです。それにより、運営コストが削減され、利益が増加します。さらに、越境ECは、その商品の顧客層を拡大させます。商品に適した市場で一度商品が認知されれば、それに伴い売上も伸びていきます。
越境ECで成功するために
これから越境ECの戦略を構築しようとしている、あるいは見直そうとしている事業者は、次の点を考慮する必要があります。第一に、商品を販売する地域の調査が必要です。その地域の消費者層、経済状況を調べ、取引に関連する法律などの規定を理解しましょう。可能であれば、すでにブランドや商品を認知している見込み顧客の調査を行うことで、今後ブランドや商品に興味を持ってくれそうな潜在顧客の予測に役立ちます。また、その地域での販売実績がある事業者からフィードバックをもらうことができれば、どの程度の売上が見込めるのかの期待値と現実的な目標を設定できます。
越境ECの戦略を構築する上で最も重要な検討事項のひとつが、プラットフォームの選択です。越境ECで成功するためには、その事業者のシームレスな越境ECを可能にするプラットフォームを選ぶ必要があります。そこで、以下に、スムーズな越境ECの取引を実現するために、ECプラットフォームが備えておくべき要素を紹介します。
・ローカライズされた購買体験:顧客に安心で快適な購買体験を提供する必要があります。そのために、その地域の言語で商品や店舗の説明を行う、その地域で普及している技術やソリューションを採用するなどの対応が考えられます。ある調査では、55%の人が、快適な購入体験のためならすすんで追加料金を支払うと回答しています。さらに、地域ごとの顧客のニーズに呼応する広告やコンテンツを作成することで、より利益につながります。
・決済プロセスの合理化:クレジットカードや電子決済など、地域によって決済方法の標準は異なります。越境ECでは、その主流の決済方法を選択することで、より多くの顧客に決済に進んでもらえます。また、複数の選択肢を提供することで、顧客が最も便利な方法を選択できます。そのために、その地域で主要な決済サービスとの提携が不可欠です。
・強力なフルフィルメントネットワークの構築:決済プロセスと同じく、よく使われる配送方法も地域によって異なります。自宅への配送が好まれる国もあれば、特定の場所に商品を受け取りに行く方法が好まれる国もあります。信頼できる物流代行サービスを利用することで、地域ごとの違いをカバーできます。
・ディープインサイト:その地域の消費者市場を理解することは、越境ECの戦略を立てる上で中心となります。分析ツールや最新の技術を活用しましょう。顧客が「カートに入れる」をクリックする理由や、商品に対する具体的な好みが分かれば、成功するキャンペーンや失敗の要因となり得る点を予測できます。
越境ECの需要が高まるにつれ、信頼できるシステムに対する需要も高まっています。事業者にとって、海外市場に向けて商品をシームレスに販売し、越境ECを成功させるためのプラットフォームが求められます。
越境ECを容易にするCafe24
世界的にオンラインで買い物をする人は増え続けています。越境ECにより、顧客はクリックやスワイプを数回するだけで、世界中のブランドを閲覧し、購入できます。また、EC事業者は、地理的な制約を受けず、国境を越えて効率的に商品を展開、販売できます。
グローバル化を目指す企業をさらに後押しするのが、eコマースに関する高機能なツールと技術です。特に、D2C(Direct to Consumer)プラットフォームは、あらゆる規模の事業者に対応できる幅広いソリューションを備えており、越境ECに最適です。D2Cプラットフォームを利用することで、事業者は各ブランドとスタイルを確立し、さまざまな市場で独自性を発揮できます。
Cafe24は、ワンストップのD2Cプラットフォームを提供することで、規模の大小を問わず、事業者のグローバルな商品販売の成功を支援する企業です。Cafe24が提供するD2Cプラットフォームでは、オンラインストアを構築するための多言語サポート、国際配送、複数の決済オプション、ローカライズされたカスタマーサポートなど、グローバルに対応するソリューションを利用できます。
D2Cオンラインストアでは、事業者が顧客情報を直接管理できるというメリットがあります。Cafe24のプラットフォームでは、オンラインストアのデータをリアルタイムに活用し、顧客行動を分析するデータ分析ツール「SERA(Specialized and Enhanced Realtime Admin)」を利用できます。データを活用することで運営を合理化し、消費者によりパーソナライズされた購買体験を提供できます。SERAでは、Smart Layout、Edibot、データ分析ソリューションなど、ビッグデータに基づく機能を提供しており、事業者はこれらの分析ソリューションを利用可能です。
Cafe24では、パートナーのネットワークを活用することで、シームレスな越境取引を促進しています。まず、Cafe24のプラットフォームを利用する事業者は、マーケットプレイスを統合して、より広い顧客層にアプローチできます。Facebook、TikTok、PinterestなどのSNS連携も行われており、さまざまなマーケティング施策の選択肢があります。
また、決済面では、PayPal、Eximbay、Paymentwallなど、グローバルで使われる複数の決済手段を提供しています。決済と同様に地域による違いが大きい物流面では、強力なサードパーティロジスティクスネットワークにより、シームレスな物流オペレーションを実現しています。配送においては、EMS、NinjaVan、佐川などと提携して、世界中に商品を届けることが可能です。
Cafe24は、さまざまな地域の可能性にいち早く着目してきました。特に、アジア太平洋地域が世界的に重要なEC市場であることを認識し、早くから同地域の新興市場に進出しています。これまで、日本、フィリピン、ベトナムなどの有望な市場に進出してきました。これらの国の市場は、Cafe24とそのサービスを通じて、世界に進出することができます。
テクノロジーとインターネットは、世界中のシームレスなコミュニケーションを促進し、そのための障壁を取り除き続けています。Cafe24は、あらゆる規模の企業が自社のブランドをグローバルに展開できるボーダレスな世界を創造しています。