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バンドリングとは?

バンドリングは、企業が複数の商品またはサービスを1セットとしてパッケージ化するマーケティング戦略であり、多くの場合、単品購入するよりもお得な価格に設定されています。

バンドリングの効果

Source: Gettyimagesbank

バンドリングは通常、関連する商品同士の組み合わせで構成されますが、消費者に訴求するために別ジャンルの商品を組み合わせる場合もあります。今日では、多くの小売事業者とD2Cブランドが、消費者のニーズと嗜好に基づいてバンドリングを行っています。

商品バンドリングまたは価格バンドリングとも呼ばれるこの戦略は、ブランドが消費者に一度に多くの商品またはサービスを購入することを促す際に使われます。マクドナルドのハッピーミール、メイクブラシセット、バス&ボディキットが良い例で、平均注文額と売上の向上に貢献しています。

消費者がバンドリングで購入するのは、新商品を低リスクで試す際に有効だからです。一方で企業は、平均注文額、売上、および収益を改善させ、マーケティングおよび在庫管理のコストを削減させるべく、バンドリングを採用しています。

商品バンドリングのバリエーション

小売事業者は商品をグループ化し、以下のような複数のバンドリング手法を活用できます。

ピュアバンドリング

ピュアバンドリングは、あくまでセットとして商品が提供されており、バンドリングを構成する個々の商品を単独で購入することはできません。例えばサブスクリプションベースの会社であるHello Freshは、消費者が注文した分量とレシピに従って材料をバンドリングするというサービスを提供していますが、購入者は材料だけを個別購入することはできません。

新商品バンドリング

新発売の商品を既存商品や人気商品と一緒に販売してプロモーションを行う方法です。この手法を用いると、消費者に新商品を認知してもらえます。既存商品が消費者の間で人気が高いほど、新商品を消費者に認知させやすくなります。

ミックス&マッチバンドリング

消費者にバンドリングを構成する商品を選択してもらう手法です。ブランドは、購入者が選択できる商品のリストを指定し、そこから組み合わせて購入してもらいます。それによって、消費者は購入したいものを自分で選択・管理していると感じるため、購買体験の向上につながります。よくある例として、アパレル店舗では「よりどり3点で○○円」という施策があります。

クロスセルバンドリング

この手法では、クロスセルの概念に基づいて、購入商品への補完的な商品を販売します。スマートフォン購入者に保護ケースやイヤホンを併せ売りするといった、商品とそれに付随させるようなアクセサリの併せ売りがこの手法の一例です。

ギフトバンドリング

バンドリングを構成する商品が多ければ多いほど、消費者が感じる価値が高くなるという論理に基づいた手法で、消費者がギフトとして購入する際に有効です。ギフトバンドリングは、ホリデーシーズン中によく見られます。たとえばエスティローダーは、4つのスキンケア商品を組み合わせたプロテクト+ハイドレイトギフトセットを提供しています。

1buy 1freeバンドリング

この手法では、消費者は定価で商品を購入することで、別の商品を無料または大幅割引価格で入手することができます。最初に購入する商品は高価であるか、キッチン家電などの非リピート商材であることが多いです。ブランドは、商品の無償提供、割引、またはギフトカードを提供することにより、消費者の購買を促します。

在庫処分バンドリング

滞留在庫は、企業が新商品の生産や調達への投資を妨げます。在庫処分バンドリングの手法を活用すれば、在庫回転率の良い商品と悪い商品を、割引価格をオファーしつつ組み合わせることができます。人気商品に興味のある消費者は、バンドリング全体をお買い得品と見なし、購入を検討します。この戦略は、在庫回転率を改善し、過剰在庫を解消し、収益を改善させることに貢献します。

バンドリングのメリット

バンドリングは、効果的な価格戦略であり、商品をアップセルおよびクロスセルするための方法で、収益にプラスの影響を与えるメリットがあります。

売上と平均注文額の向上

バンドリングは、在庫を迅速に回転させ、滞留在庫を解消し、顧客により多くの価値を提供したい際に有効です。顧客が1回の注文で複数の商品を購入できるようにすることで平均注文額が増加し、それに伴って利益と売上が向上します。

マーケティング、流通、在庫管理コストの削減

バンドリングにより、D2Cブランドはビジネスにおけるさまざまな側面でコスト削減が可能です。小売事業者は、商品ごとにマーケティングキャンペーンを行うのではなく、補完的な商品を含めてグループ化し、バンドリングとして宣伝することができます。また、商品をまとめて同梱することで、より少ない梱包材での商品発送が可能になります。加えて、在庫回転率が改善することにより保管費が削減されます。

顧客満足度の向上

売上を増やし、コストを削減することに加えて、バンドリングは顧客満足度を向上させることに貢献します。なぜならば、バンドリングを通じて、消費者は自分の嗜好やニーズを基に、商品やサービスを選択することができるからです。また、消費者がベースとなるバンドリングリストから商品を削除、追加、または編集できるようにすることで、顧客満足度をさらに高めることができますし、消費者が関心を持ちそうな商品タイプに誘導することで、商品選定のストレスを軽減することも可能です。

Cafe24の支援でバンドリング作成を容易に実現

独自に構成されたバンドリングを提供することで、競争の激しいeコマース業界でも優位性を獲得することができます。バンドリング戦略の導入に関心のある小売事業者には、Cafe24の活用がおすすめです。

Cafe24のSERA(Specialized and Enhanced Realtime Admin)は、ビッグデータの分析ツールであり、消費者にどの商品が人気なのかを確認したり、消費者インサイトを入手したりすることができます。このツールにより、小売事業者はオンライン上の消費者行動を分析することができ、その情報を活用して、販売方法およびマーケティング活動を改善するための最良のバンドリング戦略を検討することができるようになります。

SERAは、商品、注文、在庫データを連携させるEZ-Adminと組み合わせて利用することが可能です。それにより、小売事業者は商品販売データを分析し、在庫の移動、清算、および補充に関して十分な情報を得たうえで意思決定を行うことができます。つまり、在庫回転率の良い商品と悪い商品を特定することで、小売事業者はバンドリングを作成して売り上げを伸ばし、在庫管理を改善できるのです。

このように豊富な消費者インサイトを活用できるCafe24のご利用のD2C事業者は、バンドリング戦略を通じて、さまざまな消費者のニーズを満たし、企業としての目標を達成していくことができるでしょう。